2025.5.23.24.25 ルシルケイアンティークジュエリー
スコテッシュシトリンペンダント
1880年頃 スコットランド
大粒のシトリンを中央に置き、スコットランドで採れたブラッドストーンを薄くカットして上下にあしらった星形のペンダントです。
スコットランド産ブラッドストーン
スコットランド産ブラッドストーンは、スコットランドで産出されるブラッドストーン（血玉髄）のことです。ブラッドストーンは、濃い緑色のジャスパー（不透明な玉髄）に、酸化鉄による赤い斑点や縞模様が入った宝石です。その名の通り、赤い斑点が血の滴のように見えることからこの名前が付けられました。
スコットランド、特に**アイル・オブ・ラム（Rùm）**などで産出されるブラッドストーンは、古くから知られており、先史時代には石器の材料としても利用されていました。この地域では良質なブラッドストーンの原石が見つかることがあり、考古学的にも重要な意味を持っています。
また、19世紀のヴィクトリア時代には、スコットランドの風景や文化をモチーフにした「スコティッシュ・ペブル・ジュエリー」が流行し、その中でブラッドストーンは、アゲート（瑪瑙）やジャスパーなどと共に重要な素材として用いられました。これらのジュエリーには、ブラッドストーン独特の緑と赤のコントラストが活かされ、自然の美しさを表現するのに一役買っていました。
スコットランド産のブラッドストーンは、その歴史的背景と独特の色彩から、現在でもコレクターやジュエリー愛好家の間で人気があります。
https://www.lucir-k.com/antique_jewelry_museum_2025
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